吾妻連峰
前川大滝沢
2018年8月4日
メンバー 小松丈輔
みんな大好き大滝沢に行ってみた。4回も5回も行く人がいる大滝沢。僕もその魅力に取り憑かれてしまうだろうか。
諸事情によりクルマの運転ができない僕は、電車と徒歩でのアプローチ。峠駅から萱峠を経て滑川温泉の入口まで1時間強。滑川橋で装備を付けようとしたら、橋の上でゴルフの素振りをしていた旅館のおじさんが「橋の脇から降りたらいいよ」と入渓点を教えてくれた。やはりメジャーな沢だなと思う。
入渓第一印象は「スケールが大きく明るい！」だった。F1の左壁を登って滝上に出ると、解放感たっぷりのナメとナメ滝が次から次へと展開。ラバーソールがハマりにハマり、フリクションを利かせてヘツり登る。次の滝も、その次の滝も、そのまた次の滝も…。大滝はセオリー通り右岸巻き道から。完全にルートができあがっている。大滝上でも似たようなスラブ滝が次々に現れ、次々にヘツり登る。Ｙ字滝の釜はやはりセオリー通り左から泳いで取り付き登る。前情報が多過ぎるのも良くないなぁ…と思う。古い堰堤を越えるとはるか頭上に橋が掛かり、巨岩が目立つようになってくる。ようやく水量が減ってきて、ナメスラブ一辺倒だった渓相に変化が出てきた。注意深く左右を見ながら遡行を続けていると赤テープが下がっていて、無事下山路を発見した。
みんな大好き大滝沢…その理由が分かった気がする一方で、白状すると実は僕は遡行開始1時間程で飽きちゃっていた。スケールも大きく、ほぼ全てのナメ＆スラブ滝が登れてヘツれて、楽しくない訳ではないのだけれど…例えて言えば、明るく前向きで正しいことしか言ってこない女性は3日もしくは3回で飽きる(…と思う)。だから僕はベッキーとか上戸彩タイプの女性（→あくまで個人的なイメージです）より、椿鬼奴とか壇蜜みたいな込み入った女性(→あくまで個人的なイメージです)に惹かれるのか…そういう事を改めて考えさせられた大滝沢遡行であった。（記.小松）
◇コースタイム 峠駅発8:42～萱峠9:15～滑川橋9:45～大滝沢入渓10:07～大滝10:55～古い堰堤13:40～登山道（赤布）発見14:46～滑川温泉入り口車道16:32～峠駅17:46
◇地形図 「天元台」