霧来沢もうがけ沢遡行（撤退）
10月12日
西嶋 玉木 田中 山田 猪俣 平 満田
霧来沢幻想
霧来沢は霧の中
風来沢は風の中
日尊の倉は日のいずる中
雲河曽根は雲の中
御神楽に集う神々は
狢が森の狢と遊び
霧の中 風の中
日ざしの中 雲の中の
生きずく命に微笑むのだろう
けれど・・・
在ってはならない灰を降らせ
欲望のままに自然を蝕む人々を
御神楽の神は許すのだろうか
霧の中 風の中
日ざしの中 雲の中の
深く厳しく穣かな森を
恐れ敬いこがれ愛した
山に生きる人々は
もういない・・・・・
霧来沢序章
ということで、ネーミングのよさと幻の滝を夢見て、遡行する楽しみに酔っていた
私を待っていたのは、 霧来沢はどしゃ降りの中 の現実でした。
道の駅で仮眠をとり、夜半から雨の予報を裏切る、ときおり晴れ間のみえる
空にやっぱり私は晴れ女と思っていたのに、沢支度始めたとたん雨が降り出し
なおも決行しようとする西嶋さんにこれでも行くのかとどしゃ降りの雨、やむなく撤退
を決め沢を離れたとたん晴れるんですよね〜。晴れたら沢に行かなきゃと、只見
の大滝沢を軽くハイキングと決めて、沢につくとどしゃ降りの雨。
雨男下野さんの背後霊とか、西嶋の水子の呪いとか冗談飛ばしてたんだけど、
これが後に、なぜあれほどまで執拗に雨を降らせたのか、なぜあれほどまで沢遡行
を阻止したかったのか、沢の神の警告だとも知らず、快適なバンガローで幸せな眠
りについた私たちに、夜半に降る雨が 霧来沢は悪夢の中 がはじまるよ〜
と慰めと哀れみの涙を流したのでした。
記 満田裕美