鶏冠谷右俣
2013年9月14日
西嶋 満田
甲武信の峰は水の故郷
分水嶺から流れ落ち
千曲や荒川 笛吹川と
長い旅路で海へと注ぐ
鶏冠の渓の水の精は
透きとおった銀の髪
うすいブルーの澄んだ瞳で
雨をあつめて羽衣の滝
渡る風でやさしいそよぎを
渓を見下ろす岩のうえで
最後の山人戻ってくるのを
錆びた斧を金に変え
待って待って待ちわびて
深いため息と寂しさのなかで
育む森をいつくしみ
渓の流れをいとおしみ
消えないように 揺るがぬように
想いをよせて 想いをだいて
ということで、老人性ボケと頭の9割が妄想で埋まっている特殊な脳みその持ち主
は記録が書けません。覚えているのは、心臓バクバクの高巻きに少しなれたのと、
ヤツがするすると登った滝の中盤でどうしても足がかからずかなり悔しかったことです。
でも、詰めの大滝は4段に分かれて、神秘的な滝でした。前に釜の沢東俣いった時
両門の滝の左の滝が花嫁のベールだったのを思い出して、この領域はちょっと荒れた
渓でもさびしい森でも水そのものが綺麗だと悟りました。
とりあえず最悪の予報にもかかわらず、雨にもあわず 風にもあわず 夏の暑さにも
あわず充実した遡行ができたのを、私にいつもやさしい沢の神様に感謝です。
その日はキャンプ場とまりで、わけの分からない宴会突入、西嶋さんは自分の作った
ラーメンを食ったことどころか、作ったことも覚えていなくて、私はどう見ても煮込みうどん
にしか見えない代物を食ったことまでは覚えてますが、夜中寒くて起きたらテント開いた
ままでシュラフ出してあるだけで爆睡してました。
翌日、途中お風呂はいって新座で打ち上げ・・これは大事・・したんですが、帰り山の
手線の左俣と右俣間違えるわ、乗り越すわ、昼間の酒はききますわ。
記 満田裕美
コースタイム
西沢渓谷駐車場7：15-鶏冠谷出会8：08-左俣・右俣出会10：37-大滝下１：３０−
戸渡尾根2：33-近丸新道3：05-駐車場５：２０
地図 金峰山