男鹿山塊
大佐飛山
２００９年３月２０日〜２２日
西嶋敏也、下野善令、高貫朋子
目を閉じて数年前、この山旅のスタート地点に立った時を思い
出す。そこにはあなたがいて口をつぐんだまま微笑んでいる。今、
ボクは死んでしまったこころもザックに詰める。そして
「この重さも大事な山旅の荷物なんだ。」と自分に言い聞かせ歩
き始める。降り積もった雪に覆われた稜線をかすかな光に向かう。
山旅をする意味が今もわからない。解らないから今日もこうし
て山旅を続けている。解ろうとしない方が解ってくるかもしれな
い。生きる意味がなくなればこころはどうなるのだろう。こころ
が死んだら生きる意味はどうなるのだろう。これもおなじことな
のか。この美しいダケカンバの木々は生きる意味を知っているの
だろうか？
強い風が背中を押して青空の頂点に僕達を急かす。たとえ向か
い風になったとしても翼を広げて羽ばたいていこう。
これからもきっと楽しい山旅が僕らを待っている。そして酒を
飲み、飽きれるくらい山や渓の話をしよう。大声で笑って時間を
過ごそう。
このあたたかな春の空の下で。
コースタイム 3月20日 松原バス停9：55−光徳寺裏登山口
10：09−百村山12：48−三石山13：44−サル山14：54−1470
ｍ付近幕場15：15 3月21日 幕場7：54−山藤山8：20−
黒滝山9：29−大長山11：53−大佐飛山山頂13：20−大長山14：
42−黒滝山と西村山鞍部（幕場）16：01 3月22日 幕場7：
38−黒滝山7：56−山藤山8：51−サル山9：32−三石山10：00
−百村山10：41−登山口12：20−バス停12：50
地形図 板室 日留賀岳